早稲田松竹「追悼 今敏」


 去る11月1日、高田馬場まで今敏作品の追悼上映会に行ってきました。会場となったのは「早稲田松竹」、僕がオールナイトでよく行く池袋の「新文芸坐」と同様、低料金で古い映画を流すいわゆる名画座と呼ばれるタイプの映画館です。通常は1300円で二本立てらしいのですが、今回の上映作品はいずれも90分のためか、なんと三本立てでした。毎月1日は映画の日ということもあり、早稲田松竹の場合800円(!)で映画が観られます。そのためか、平日にも関わらず大盛況で、1時45分からの回の東京ゴッドファーザーズに間に合うように出かけたのですが、1時半過ぎに現地についた頃には立ち見も含めて既に満席状態。入場できたのは3時25分の「パプリカ」の回からでした。続けて「千年女優」、「東京ゴッドファーザーズ」もじっくり堪能。この手の上映会にしては珍しく女性の姿が目立ちましたね。

 いずれも映画館で観るのははじめての作品です。特に大好きな「千年女優」は念願かなっての劇場視聴。柄にもなく涙ぐんでしまいましたよ。やはり、本作のヒロイン千代子は魅力的ですね。一部で、彼女の最期の台詞に引っ掛かるものを感じるという方もおられるようですが、僕は千代子信者なのでまったく問題なし、全肯定です。続いて観た東京ゴッドも実に良かった。これが二回目の視聴でしたが、こんなに笑えるいい映画だったなんて。僕だけでなく、上映中は客席のあちらこちらから笑い声がもれていました。この種の一体感、いいですよね。……それにしても、一番新しいはずの「パプリカ」のフィルムが一番状態悪いというのは、一体どういうわけだったんだろう*1

*1:わざわざ、会場内で上映前にアナウンスがあったくらいです。実際、一番悪かった気がします。