アニメ「トム・ソーヤーの冒険」に登場する野球シーンについて
突然ですが、これからアニメ「トム・ソーヤーの冒険」に登場した野球シーンについて、こまごまとしたことを書きたいと思います。最近「世界名作劇場」がマイブームの為、未見の「アンネット」と「カトリ」を借りるべく、僕は図書館に足を運びました。残念ながら両作とも貸し出し中だったのですが、代わりに借りた「トム・ソーヤーの冒険」を観ていたら、なんと第2話でトムたちが野球をやっているではありませんか!
ある日の放課後、野原で野球に興じていたトムたちの元に、彼の友達で道具屋の息子のベンという子が「本物の野球のボール」(光ってますね)を持ってきます。父親の店にあった物を、ベンがひとつ失敬してきたのでした。
それまでトムたちは「布っ切れで作った」ボールを使っていた為、本物の野球ボールを羨望のまなざしで見つめます。このボールにまつわる騒動を描いたのが『トム・ソーヤーの冒険』第2話「ごきげんなペンキ塗り」というお話です。
『トム・ソーヤーの冒険』(以下『トム』)はアメリカ人作家マーク・トウェインが自身の少年時代の体験を元に創作した物語であり、ネットで調べたところ、その時代設定は作者の少年時代に当たる1840年代頃であるというのが、有力な説であるようです。
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さらに、当時は投手もアンダースローが一般的であったらしいとのことですが、トムも下手投げをしています。「タウンボール」には塁上での補殺もなかったそうですが、トムたちの野球にも、塁手の姿はありません。
小学生時代に呼んだきりなので記憶が曖昧ですが、原作にはトムたちが野球をするエピソードは存在しなかったと思います。おそらく、この野球シーンは、アニメスタッフの手によるオリジナルのものでしょう。当然、脚本段階から「野球」という名で登場していたものと想像されますが、アニメ版『トム』がアメリカで放映されることになったら、吹き替えではなんと呼ばれるのでしょうね? 「タウンボール」か、はたまた「ラウンダーズ」か、ちょっと気になるところであります。
最後に余談ですが、アニメ版『トム』の音楽を担当された服部克久氏は、アニメ版『大正野球娘。』の音楽を担当された服部隆之氏の実のお父様であります。